センターによると、エイズ治療薬を使ったのは中国・武漢市に滞在歴がある中国人。1月に来日後、発熱などの症状を訴えた。同30日に新型肺炎と診断され、その日からエイズ治療薬を使用。その後、軽い呼吸困難がみられたが、今月3日に熱が下がり、体のだるさもなくなってきているという。
この薬は、重症急性呼吸器症候群(SARS)が流行した地域などで、患者に使用したことがある。今回、治療にあたった大曲貴夫・国際感染症センター長は「新型肺炎の患者がどのような経過をたどるか不明だったため、症状の改善を期待して使った。これまでのところ、国内では症状が重くならない人が多く、今後の使用は慎重に判断したい」と話している。
岩本愛吉・東京大名誉教授(ウイルス学)は、エイズ治療薬の使用について、「海外での使用事例はまだ少なく、はっきりした効果も不明だ。中国などと協力して薬の効果を検証するべきだ」と指摘している。
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